陽子線治療は放射線治療のひとつ

”がん“に対する治療法は、基本的に「手術療法」「「化学(薬物)療法」「「放射線療法」の3種類があり、これらを三大療法と呼んでいます。日本では、これまで手術ががん治療の中心とされてきましたが、近年は化学療法や放射線療法が進歩し、”がん“の種類やステージ(病期)によっては手術と変わらない効果が認められています。
「どの治療方法がその人の“がん”に最も効果を期待できるか」を医師は、さまざまな検査を施行して探っています。検査結果に加え、その人の年齢や性別、がんの進行程度などを総合的に判断し、治療方法を提案します。場合によっては、2つ以上の治療を組み合わせる(集学的治療)場合もあります。
放射線療法は放射線をがん病巣に照射して、がん細胞を死滅させる方法です。放射線がもつ強い線量を利用して、がん細胞のDNAに損傷を与え、がん細胞の増殖、分裂を抑え、結果としてがん細胞を死滅させます。
 その中で粒子線(陽子線、炭素線)はビームの集中性が高く、ピンポイントに放射線を照射できるので、周辺の正常組織への影響を最小限に抑えることが可能なため、体の負担や副作用を軽減します。